メッセージ:2020年1月〜  

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第59回大阪国際フェスティバル2021
「4オケの4大シンフォニー2021」(2021/4/17)によせて

−飯守泰次郎−

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関フィルとのリハーサル
関西フィルとシベリウス:交響曲第2番のリハーサル
 


飯守泰次郎です。4/17に開催される大阪国際フェスティバル2021「4オケの4大シンフォニー2021」のリハーサルで大阪に来ております。

4つのオーケストラが一堂に会して順に演奏するという、想像もつかないような発想で始まったこのプロジェクトも、すっかり定着しました。 今年は「古典をめぐる旅」と題して、各オーケストラが1曲ずつ交響曲をおきかせします。

まず日本センチュリー交響楽団が久石譲さんの指揮でベートーヴェンの交響曲第8番、 続いて大阪フィルハーモニー交響楽団が尾高忠明さんの指揮でショスタコーヴィチの交響曲第5番、大阪交響楽団は大山平一郎さんの指揮でメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」、そして私は関西フィルハーモニー管弦楽団を指揮してシベリウスの交響曲第2番を演奏致します。

このコンサートのチラシに寄せた私のメッセージを、ホームページをご覧くださるみなさまにもお読みいただけるように、下記に掲載いたします。感染状況がひっ迫している中でお越しくださるお客様のご無事を祈り、私たち演奏家もそれぞれ細心の注意をして、様々なご事情でお越しいただけないお客様にも心を寄せながら音楽の喜びを広く深く共有したいと思います。

*** 本公演のチラシに寄せたメッセージ***

2021年の春、私は新たな気持ちをもって、いかにも大阪らしい華やかで大胆なこの「4オケ」コンサートに取り組みたい、と意気込んでおります。私は、民族に深く根差している国民楽派の音楽が大好きで、関西フィルと長い時間をかけて積み重ねてきたレパートリーの大きな柱の一つでもあります。その中でも特に愛着をもっているシベリウスの作品から、交響曲第2番を選びました。寒くて暗く長いフィンランドの冬、しかしそれを追い払うかのような、シベリウスの音楽の熱狂的なエネルギーを、関西フィルと共に皆様にお届けしたいと思います。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
R.ワーグナー『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会 (2021/5/16 東京文化会館)に
向けて
〜その3・音楽稽古『ラインの黄金』〜

−飯守泰次郎−

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打ち合わせの様子
ラインの乙女たち 左から中島郁子さん(フロースヒルデ)、金子美香さん(ヴェルグンデ)、増田のり子さん(ヴォークリンデ)
 


飯守泰次郎です。東京シティ・フィルの『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会(2021/5/16)に向け、日本人キャストの皆さんとの音楽稽古を先月からスタートしております。
昨日は『ラインの黄金』第1場を中心に集中して稽古いたしました。女声三重唱の稽古となると華やかで、私もつい時間を忘れて力が入ってしまいました。

私は、歌手と音楽を作り上げるこの音楽稽古の段階を大切にしています。演奏会形式の公演であっても必ず、オーケストラとのリハーサルに先立って、長い期間かけて歌手との稽古を積みます。
もちろん今回の公演に関わる日本人歌手の皆さんは各方面でひっぱりだこの方々で、パズルのようなスケジュールを調整しながら、場面ごとの出演歌手が揃うようにして、お互いの歌詞に込められた心情の変化や、役柄にふさわしい発音など、音符ひとつひとつを吟味していきます。 オーケストラがいない代わり、ピアニストが私の指揮を見て伴奏します。

『ラインの黄金』第1場は、ラインの川底でラインの乙女たちに守られていた黄金が、ニーベルング族のアルベリヒに強奪されてしまう、物語の発端となる場面です。
といっても途中までは3人の乙女がアルベリヒをからかう、まるでディズニーランドのような楽しげな“おふざけ”です。ラインの乙女たちはいわば“チャキチャキ”した気質の娘たちであり、歌唱のうえでは正確に自分の出番に入るというより、飛び込んできて歌い、次に歌う相手に投げる、というような、楽譜に書ききれない“揺れ”が必要です。ドイツ語の言葉がはっきり聞こえるように、歌うより「喋る」、という意識も求め られます。
必ずしも上品ではない場面では「アンタ、アタシたちのこと好きなんでしょ!」とでもいうような軽いニュアンスを出したいですし、一方で「愛を断念した者」だけが世界を支配する無限の権力を持つ指環を作る、という重大な秘密を口に出してしまう部分は、大変注意深く表現する必要があります。

ラインの乙女は無垢な三和音の三重唱も多く、ヴォークリンデの増田のり子さん、ヴェルグンデの金子美香さん、フロースヒルデの中島郁子さんが、素晴らしいチームワークで取り組んでくださっていて、私も大変期待しているのです。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
R.ワーグナー『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会 (2021/5/16 東京文化会館)に
向けて
〜その2・演奏曲目について〜

−飯守泰次郎−

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飯守泰次郎です。東京シティ・フィルの『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会(2021/5/16)で演奏する全ての曲目が、東京シティ・フィルのHPにて発表されております。 私のHPをご覧くださる皆様にも直接ご案内したいと思い、こちらにも掲載いたします。

ショット版のワーグナーのスコアを前に
ショット版のワーグナーのスコアを前に
((C)武藤章)

コロナ禍で世界が激動する現在、『ニーベルングの指環』の内容はこれまで以上に切実に私たちに訴えかけてきます。 人類の先行きが見えない今こそまさに、ぜひ一人でも多くの方に『指環』の世界を体験していただきたいのです。

『指環』は全部で15時間超を要する大作ですので、ハイライトで演奏するにも色々な考え方があります。 今回は何といっても、バイロイト音楽祭のスター級を含むワーグナー歌手陣を迎えるということで、 世界最高のワーグナーの歌唱で『指環』の名場面を凝縮して体験していただくことに最もこだわって選曲しました。

まずやはり、私が新国立劇場で指揮した『指環』四部作全部にテノールの主役で出演してくださった シュテファン・グールドさんの当たり役である『ジークフリート』のタイトルロールを満喫していただきたいと思います。 「鍛冶の歌」(第1幕第1場)や、祖父であるさすらい人(実はヴォータン)を打ち負かす場面(第3幕第2場)など、 演奏会形式のハイライトでは滅多に演奏されないジークフリートの名場面が多く入っております。
相手役のブリュンヒルデに、新しい世代のワーグナー歌手のライジング・スター、ダニエラ・ケーラーさんをお招きできるのも大変嬉しいことです。

四部作を抜粋すると、通常は『ワルキューレ』第1幕の愛の二重唱が入るものですが、この幕はワーグナーの中でも最も演奏機会の多い幕ともいえるくらいです。 そこで思い切って趣向を変え、舞台上演が困難な『神々の黄昏』から多くの場面を選びました。
ハーゲンは、ワーグナーが創作した数々の登場人物の中でも最も恐ろしい悪役ですが、ギービヒ家の家来たちの人心を完全に掌握してあたかも人気者であるかのように感じさせるほど、男声合唱との「ホイホー!」は圧倒的な名場面であり、この第2幕第3場をまるごとおきかせします。ハーゲンは、以前に私の指揮で冷酷で迫力のあるハーゲンを見事に歌ってくださった、アルベルト・ペーゼンドルファーさんです。

今回は3時間余りのハイライトですが、四部作の冒頭、そして四つの楽劇それぞれの最終幕の最終場面がすべて含まれているので、あたかも全幕を聴いたかのような満腹感もお楽しみいただけると思います。 このような贅沢でバランスのとれた抜粋が可能になったのは、アルベリヒ、ヴォータン、グンターという異なる3役をそれぞれ見事に歌ってくださる、トマス・コニエチュニーさんの存在あってのことです。

このコンサートの魅力をお伝えするとどんどん長くなってしまいますので、これからも何度かに分けてこちらのHPでもお知らせしてまいります。

***
プログラム:

序夜『ラインの黄金』より
―序奏〜第1場「ヴァイア!ヴァーガ!…」〜アルベリヒの黄金強奪 (ラインの乙女たち、アルベリヒ)
―第4場 神々のヴァルハラへの入城 (管弦楽)

第1日『ワルキューレ』より
―第3幕 第1場 ワルキューレの騎行(管弦楽)
―第3幕 第3場 ヴォータンの別れと魔の炎の音楽 「さらば、勇敢ですばらしい娘よ!」(ヴォータン)

第2日『ジークフリート』より
―第1幕 第3場 ジークフリートの鍛冶の歌 「ホーホー!ホーハイ!鎚よ、丈夫な剣を鍛えろ!…」(ジークフリート、ミーメ)
―第2幕 第2場 森のささやき(管弦楽)
―第3幕 第2場 「上の方を見るがよい!… 」(さすらい人、ジークフリート)
―第3幕 第3場 「太陽に祝福を!光に祝福を!…」(ブリュンヒルデ、ジークフリート)

第3日『神々の黄昏』より
―序幕より 夜明けとジークフリートのラインの旅(管弦楽)
―第2幕 第3場「ホイホー!…」 〜第4場「幸いなるかな、ギービヒ家の御曹司!」(ハーゲン、男声合唱)
―第2幕 第5場「ここに潜んでいるのはどんな魔物の企みか?…」(ブリュンヒルデ、ハーゲン、グンター)
―第3幕 第2場「それから小鳥は何と?…」〜ジークフリートの死と葬送(ジークフリート、ハーゲン、グンター、男声合唱)
―第3幕 第3場 「太い薪を積み上げよ…」(ブリュンヒルデ、ハーゲン)

***

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
R.ワーグナー『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会
(2021/5/16 東京文化会館)に
向けて〜その1〜
−飯守泰次郎−

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打ち合わせの様子
特殊楽器の配置なども細かく打ち合わせ
 


飯守泰次郎です。先日、東京シティ・フィルの『ニーベルングの指環』ハイライト特別演奏会(2021/5/16)に向けて、オーケストラの楽譜や舞台などについて詳細を詰める打ち合わせを致しました。

東京シティ・フィルと私は、”オーケストラル・オペラ”と銘打ったセミ・ステージ形式による『ニーベルングの指環』四部作を、2000年から4年がかりで東京文化会館で演奏しました。その後、2004年『ローエングリン』(東京文化会館)、2005年『パルジファル』(日生劇場)、2008年『トリスタンとイゾルデ』(ティアラこうとう)、と同様の形式で演奏しました。

以来約十数年ぶりに今回、私の傘寿を記念する特別演奏会ということで、世界最高のワーグナー歌手陣を招いて『指環』のハイライトを演奏することになりました。
四部作全部を合計すると約16時間近くかかる『指環』の名場面を、約3時間超の豪華なハイライトでお届けします。

『ラインの黄金』の冒頭から、四部作を締めくくる『神々の黄昏』の”ブリュンヒルデの自己犠牲”まで、オーケストラ・コンサートでおなじみの”ワルキューレの騎行”などもまじえながら、ワーグナーが初めての方から熱心なワグネリアンの方まで、どなたにも物語のエッセンスを凝縮して楽しんでいただけるよう、演奏する部分もこだわって選曲しております。特に『ジークフリート』『神々の黄昏』に比重を置いて、聴きごたえがありながら演奏会形式ではなかなか演奏できない名場面を選び抜いておりますので、どうぞご期待ください。

 

飯守泰次郎

 

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仙台フィルハーモニー管弦楽団 第343回定期演奏会(2021/2/13)によせて

−飯守泰次郎−

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ベートーヴェン交響曲第1番ゲネプロ
仙台銀行ホール イズミティ21・大ホールでベートーヴェン交響曲第1番のゲネプロ中
 

飯守泰次郎です。仙台フィルの定期演奏会(2/13)のため、仙台に滞在しております。

今回のコンサートではまず、没後25年を迎える武満徹さんの代表作「弦楽のためのレクイエム」を演奏致します。
武満さんの作品がいまも広く愛され、世界各国で演奏され続けているのは、最新の手法や自分の個性を前面に打ち出す現代音楽ではなく、 ひたすら彼自身の内面を通して自然・宇宙というようなものを発信するかのように自然に書かれた音楽だからではないか、と私は感じます。
「弦楽のためのレクイエム」も、折に触れて演奏してきた大好きな作品です。

2曲目は、仙台フィルの常任指揮者就任以来、継続して柱として取り組んでいるベートーヴェンの交響曲で、今回は第1番です。
ハイドン、モーツァルトが確立した古典派の交響曲の伝統の枠組みの中で、すでにまぎれもないベートーヴェンらしさが表れている野心作です。

コンサートの後半は、仙台フィルとの新たな「チャイコフスキー後期交響曲シリーズ」の初回として第6番「悲愴」を演奏します。 いうまでもなくチャイコフスキーは、ロシアの交響曲を確立した作曲家であり、その音楽の内容はロシアの厳しい自然と悲劇的な民族の歴史と深く結びついているのです。

日立システムズホール仙台が改修工事中とのことで、今回の定期演奏会は仙台銀行ホール イズミティ21・大ホールで土曜日マチネ1回のみのコンサートとなります。 コロナ禍の中で演奏会にお越しくださる皆様の安全をお祈りしながら、ホールでお目にかかれることを楽しみにしております。
 

飯守泰次郎

 

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新国立劇場『ワルキューレ』(2021年3月公演)降板のご報告

−飯守泰次郎−

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飯守泰次郎です。3月の新国立劇場『ワルキューレ』を降板することになり、皆様にご心配をお掛けしております。
昨年12月に急性胆嚢炎の手術を受け、退院後はリハビリテーションに努め、おかげさまで1月に予定されていた4公演を無事に終えることができました。
しかし、公演時間5時間半を要するワーグナー楽劇全曲となると、要求される体力はフルマラソンにも匹敵する苛酷さとなります。 さらに今回の『ワルキューレ』は5回公演という規模の大きさであり、ドクターとも相談を重ねた結果、大変残念ながら、手術後の私の現在の体力を考慮し降板させていただくこととなりました。
公演を楽しみにしてくださっている皆様のご期待に応えることができず大変申し訳ありませんが、またコンサートでお会いする日を心より楽しみにしております。
 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第339回定期演奏会(2021/1/29)によせて

−飯守泰次郎−

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亀井聖矢さんと
ショパンのピアノ協奏曲終演後に亀井聖矢さんと
 

ティアラこうとうでリハーサル
ティアラこうとうでリハーサル

飯守泰次郎です。1/29は東京シティ・フィルの定期演奏会をサントリーホールで指揮致します。

プログラムは、まずモーツァルトの「劇場支配人」序曲、次にショパンのピアノ協奏曲第1番でソリストに亀井聖矢さんをお迎えし、コンサート後半はチャイコフスキーの交響曲第5番です。

「劇場支配人」序曲は、曲名だけだとあまり知られていない印象があるかもしれませんが、実際にお聴きになると意外と耳になじみのある曲ではないかと思います。モーツァルトのハ長調らしい生き生きとした、コンサートの幕あけにぴったりの小品です。

ショパンのピアノ協奏曲第1番は、押しも押されぬ最高のピアノ協奏曲です。
ソリストの亀井聖矢さんが、今年20歳という若さでこの難曲をここまで自由自在に弾きこなしていらっしゃるのは、とても素晴らしいことです。
この作品は、まさにショパンが20歳の時に作曲されて作曲者自身の独奏で初演されました。同じ年ごろの亀井さんのフレッシュな演奏に私もおおいに刺激を受けており、コンサートがとても楽しみです。

チャイコフスキーの交響曲第5番は、冒頭に提示されるホ短調の「運命の動機」が、第2楽章にも、第3楽章の優雅なワルツにも現れ、第4楽章ではホ長調に転じて最後は熱狂的に閉じられます。
私は、約15年間にわたって東京シティ・フィルの常任指揮者を務めた最後のシーズン(2011〜12)に、チャイコフスキーの交響曲全曲チクルスを行い、ライヴCDが交響曲全集として発売されるなど大変ご好評いただきました。
気づけばもう10年になりますが、いわゆる華やかで聴きばえのする名曲として演奏するのではなく、ロシアの悲劇的な歴史と北国の厳しい自然環境から生み出されたチャイコフスキーの音楽のロシア的な本質に肉薄したい、という思いをさらに追求し、連日のリハーサルを重ねてまいりました。
コンサートマスターの戸澤哲夫さんを中心に、私の音楽を全身で体現してくださる東京シティ・フィルとのチャイコフスキーに、どうぞご期待ください。
 

飯守泰次郎

 

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第58回大阪国際フェスティバル2020
「ワーグナー特別演奏会」(2021/1/23)に向けて

−飯守泰次郎−

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終演直後に
1/23 コンサート終演直後に 池田香織さん、ミヒャエル・クプファー=ラデツキーさんと
 

クプファー=ラデツキーさんとの歌合わせ
クプファー=ラデツキーさんとの歌合わせ
 

飯守泰次郎です。第58回大阪国際フェスティバル2020・関西フィルハーモニー管弦楽団創立50周年記念「ワーグナー特別演奏会」が、 いよいよ今週末1/23土曜日に迫ってまいりました。 会場はザ・シンフォニーホールです。

池田香織さんと
池田香織さんとのピアノ稽古で


この演奏会は、昨年の5月に予定されていた『ニーベルングの指環』ハイライト(演奏会形式)の代替公演です。 企画当初は想像もしなかった多くの困難を一つ一つ乗り越えてきました。 私が桂冠名誉指揮者を務める関西フィルと20年以上一緒に共演して培ってきた音楽、 特にドイツ・ロマン派のオペラの演奏会式上演で積み重ねてきた成果を、ワーグナーに集中したプログラムでお楽しみいただく、 という核心を貫いて実現にこぎつけたコンサートです。

プログラム前半は、『タンホイザー』から序曲、“歌の殿堂のアリア”、“夕星の歌”、そして『トリスタンとイゾルデ』から前奏曲と“愛の死”、の4曲です。
後半は「ニーベルングの指環」から4つの名場面を選び抜き、『ワルキューレ』から“ワルキューレの騎行”と“ヴォータンの別れと魔の炎の音楽”、 『神々の黄昏』から“ジークフリートの葬送行進曲”と“ブリュンヒルデの自己犠牲”をお送りします。

4人のワーグナー歌手 左はバリトンのカヴァー青山貴さん
国内外のワーグナー歌手が一堂に会して〜向かって左はバリトンのカヴァー青山貴さん

この8曲でワーグナーの創作の初期、中期、後期それぞれのエッセンスを堪能していただけるプログラムです。

“夕星の歌”と“ヴォータンの別れと魔の炎の音楽”を歌ってくださる ミヒャエル・クプファー=ラデツキーさんは、このコンサートに何としても出演する、 という強い意志のもと、予定されたスケジュールを前倒して所定の隔離期間を受け入れて来日してくださっています。 こちらに力強いメッセージを寄せてくださっていますので、ぜひご覧ください。

“歌の殿堂のアリア”、イゾルデの“愛の死”、“ブリュンヒルデの自己犠牲”を歌ってくださる池田香織さんは、 日本のワーグナー上演を支える代表的な歌手の一人です。
彼女のキャリアの初期から長年ご一緒してきて、まさに円熟の時を迎えている今、 これまでの表現をさらに深めた歌唱を聴かせてくださることを期待しています。

管弦楽曲も3曲
管弦楽のみで堪能いただく3曲もどうぞご期待ください


引き続き、関西フィルとのリハーサルの様子なども、お伝えしていればと思います。

(*1/23追記)おかげさまでこのコンサートは前売券は完売し、僅少ながら当日券が販売されるとのことです。詳細は関西フィルのSNSでのご案内をご覧ください。
この演奏会がやっと実現でき、嬉しいかぎりです。今回もご来場くださる皆様の安全と願うとともに、様々なご事情でお越しになれない皆様にも心を寄せながら演奏いたします。
 

飯守泰次郎

 

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新交響楽団第252回演奏会(2021/1/17)によせて

−飯守泰次郎−

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飯守泰次郎です。 本日1/17は新交響楽団とのコンサートで、スメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲を指揮いたします。

「わが祖国」の中では2曲目の「ヴルタヴァ」(モルダウ)が特によく演奏されますが、近年は、6曲あるこの大作が全曲演奏される機会も増えてきたように思います。 この1つの作品で、スメタナが生まれたボヘミアの歴史と自然、民族のすべてが表現し尽くされている、といっても過言ではありません。
プラハ市街を望む“ヴィシェフラド”(高い城)を象徴するモティーフが、示導動機のように全曲に統一感を与え、民族を超えてだれもが心打たれる圧倒的な名曲です。

新響とはもう30年近いお付き合いになります。 昨年の7月にはブルックナーの序曲ト短調、「ヘルゴラント」、交響曲第9番という徹底したプログラムのコンサートを予定していましたが、コロナ禍で中止となりました。 今回は昨年の12月から私とのリハーサルも長い期間をかけて準備してきましたので、厳しい状況の中ではありますがコンサートが実現できることを嬉しく思います。

様々なご事情で東京芸術劇場までお越しになれないお客様にも思いを寄せながら、演奏したいと思います。 ご来場くださるお客様、どうかくれぐれもお気を付けてお越しください
 

飯守泰次郎

 

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東京文化会館《響の森》Vol.47
「ニューイヤーコンサート2021」(2021/1/3)にむけて

−飯守泰次郎−

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小川典子さんと
新年にふさわしい華やかな「皇帝」を演奏してくださった小川典子さんと
 

コンサートマスター山本友重さんと
東京都交響楽団コンサートマスターの山本友重さんと
 

都響とのリハーサル
都響とのリハーサル

飯守泰次郎です。 新年明けましておめでとうございます。例年とは全く異なるお正月となりましたが、皆様がお健やかに新年を迎えていらっしゃることを願うばかりです。

昨年は公演降板で大変ご心配をおかけしました。お蔭様で私は先月上旬に急性胆嚢炎の手術が無事に終わり、以降慎重にリハビリに努めてまいりました。
明日1/3は、東京文化会館《響の森》「ニューイヤーコンサート」で東京都交響楽団を指揮いたします。
前半がベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、 後半はワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より 第1幕への前奏曲と 歌劇『タンホイザー』序曲 、というプログラムです。

「皇帝」では、小川典子さんと初めて共演します。 小川さんは国際的に長く活躍していらっしゃる、文字通り日本を代表するピアニストで、レパートリーも幅広いので、「皇帝」でどんな表現をしてくださるか、とても楽しみです。

都響は歴史的にマーラー、ブルックナーをはじめ、シンフォニー・オーケストラの大曲の経験が豊かで、ワーグナーを余裕をもって演奏できる優秀なオーケストラです。 すでに何度もワーグナー作品でもご一緒しており、『ニーベルングの指環』の抜粋などのライヴが2枚のCDになって、大変ご好評をいただいています。 世界的にも演奏機会が激減しているであろうワーグナーをお聴かせできる喜びを、新たにしております。

今年はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートも無観客で行われたほどの未曾有の状況での幕開けとなりました。 それだけに明日、私が若い頃から数え切れないほど演奏してきている東京文化会館に、お客様をお迎えしてニューイヤーコンサートをお楽しみいただけることは、 まさにかけがえのないことだと思います。 ホールからのご案内も改めてご確認のうえ、どうかご無理のないようにお気を付けてお越しいただき、皆様とお目にかかれますように願っております。
 

富士山
 

飯守泰次郎

 

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日本フィルハーモニー交響楽団
第724回東京定期演奏会(2020/10/9、10)によせて

−飯守泰次郎−

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福間洸太朗さんと
10/9終演後に福間洸太朗さんとともに
 

「未完成」のリハーサル
「未完成」のリハーサル(写真提供:日本フィルハーモニー交響楽団)

飯守泰次郎です。10/9、10はサントリーホールで日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を指揮いたします。

シューベルトの交響曲第7番 ロ短調「未完成」 と、ブラームスのピアノ協奏曲第1番ニ短調、というドイツ・ロマン派の名曲中の名曲2曲のプログラムです。

「未完成」は、地の底から聞こえてくるような低弦から始まり、至福のホ長調の第2楽章の最後は遥か彼方に去っていくかのように終わります。人間の持つエモーションを超えて宇宙に至るような、特別な交響曲だと改めて思います。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番は、彼がまだごく若い二十代前半の作品ですが、壮大な規模を持つ大曲です。ブラームスが最初の交響曲である交響曲第1番を完成したのは40歳を過ぎていましたが、その後に作曲されたピアノ協奏曲第2番と比較しても、若いときの作品とは到底思えないスケールの大きさは驚くばかりです。まさに、コンサートのメイン・プログラムにふさわしいピアノ協奏曲なのです。
初演でブラームス自身が演奏した、超絶技巧が求められる独奏ピアノを、福間洸太朗さんが非常に素晴らしく表現してくださっています。

日本フィルの皆さんは、コロナ禍の中で困難な状況にありながらも音楽に献身的に集中し、立派なドイツ・ロマン派の響きを出してくださっています。このページをご覧の皆様、サントリーホールへのお越しを心よりお待ちしております。様々なご事情やご懸念でご来場がかなわない方は、ぜひ明日10/9のオンライン配信(※)をご視聴いただければと思います。
 

飯守泰次郎

オンライン配信はこちら(メールアドレスで会員登録のうえオンライン視聴券をご購入いただきご視聴いただくシステムです)

 

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80歳になりました!(2020年9月)

−飯守泰次郎−

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80歳の誕生日は秋晴れの素晴らしいお天気になりました
80歳の誕生日は秋晴れの素晴らしいお天気になりました
 

普段はクールなマネージャーから
ミッキーマウスとミニーマウスのお祝いが届きました
普段はクールなマネージャーから ミッキーマウスとミニーマウスのお祝いが届きました
 

齋藤秀雄先生と(1960年頃)
桐朋時代 齋藤秀雄先生と(1960年頃)

飯守泰次郎です。おかげさまで本日、80歳の誕生日を無事迎えることができました。こんな高齢は私も生まれて初めてなので、驚いています。

80歳になって現役で仕事を続けられるのも、コンサートにいらしてくださり温かく応援してくださる皆様、共に演奏してくださる演奏家の皆様、そして影ひなたで支えてくださるすべての皆様の熱意あってのことで、改めて深く感謝し御礼を申し上げます。


桐朋時代(1960年頃)
桐朋時代(1960年頃)

桐朋のピアノ科で学んでいた高校生のとき、齋藤秀雄先生に「絶対音感があって初見が上手いから指揮者に向いている」と勧められてこの道を志しましたが、藤原歌劇団で練習ピアニストを務めたことから思いがけずプッチーニのオペラでデビューし、オペラの世界にのめり込みました。

*****




フリーデリンド・ワーグナー(右)と(1967年頃)
フリーデリンド・ワーグナー(右)と
中央はソプラノのハンナ・ローレ・クーゼ氏(1967年頃)

ニューヨークでワーグナーの孫フリーデリンド・ワーグナーに出会ったことがきっかけで、約四半世紀にわたりバイロイト音楽祭が私の夏の仕事場となりました。

*****




私は自分で道を切り拓いたというより、いつも不思議な運命や偶然の出会いに恵まれて進むべき道を開かれたと感じており、本当に幸せなことだと感謝しています。

ハリー・クプファー氏と
新国立劇場『パルジファル』の演出家 
ハリー・クプファー氏と(2014年)

70代になって少し時間的に余裕ができるかと思った矢先、新国立劇場のオペラ芸術監督という激務を引き受けることとなり、芸術参与の2年間を含めた6年間は想像を絶する忙しさで、よくも乗り切れたものだと思います。

新国立劇場オペラ芸術監督の任期4シーズンで指揮した8演目のうち7演目がワーグナー作品で、最後はベートーヴェンの『フィデリオ』で締めくくりました。これからも、ライフワークであるワーグナー作品を中心に、演奏をさらに深めていきたいと思います。


年齢を重ねるにつれて、スコアの勉強に前よりも時間がかかりますが、時間がかかる分、以前は見落としていたことに気づけるようになり、発見は尽きることがありません。
80歳になっても、 さらにより良い音楽を皆さまにお届けしたいと思っております。どうか、これからもよろしくお願いいたします。

 
新国立劇場『フィデリオ』千穐楽のソロカーテンコール
新国立劇場『フィデリオ』千穐楽ソロ・カーテンコール
(2018/6/2 写真提供:新国立劇場)

カタリーナ・ワーグナー氏と
仙台フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 (2018/11/24
写真提供:仙台フィルハーモニー管弦楽団)


新国立劇場『ワルキューレ』終演後
新国立劇場『ワルキューレ』終演後(2016年10月)〜来年2021年3月の再演も指揮する予定です

 
 

飯守泰次郎

 

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仙台フィルハーモニー管弦楽団
第339回定期演奏会(2020/9/18、19) によせて

−飯守泰次郎−

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ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番で共演した野平一郎氏と
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番で共演した野平一郎氏と
 

サプライズの花束を頂いて〜コンサートマスターの神谷未穂さん、西本幸弘さんと
サプライズの花束を手に、神谷未穂さん、西本幸弘さんの両コンサートマスターと
 


飯守泰次郎です。仙台フィルの定期演奏会(9/18,19 日立システムズホール仙台)を指揮するために、約半年ぶりに仙台に滞在しております。 この定期演奏会は2公演とも全席完売とのことで、お客様のご期待の高さを実感しております。

プログラムの前半は、本来6月の定期演奏会を指揮していただく予定だった野平一郎氏をソリストにお迎えし、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調を演奏いたします。
野平氏は、独奏はもちろん、室内楽や伴奏者としても引く手あまたのピアニストであるだけなく、作曲家、さらに指揮者として、色々な分野で大変ご活躍なさっています。このたび ベートーヴェンのコンチェルトでの共演がかない、私も大変楽しみにしております。

プログラムの後半は、5月の定期演奏会で指揮するはずだったベートーヴェンの交響曲第7番を演奏します。

仙台フィルの常任指揮者に就任以来、ベートーヴェンの音楽の内容の深さと価値を仙台フィルとともに掘り下げることを大きな柱として、交響曲の第2、3、5、6、8、9番を共に演奏してきました。 第7番という特別な魅力を持つ作品を仙台フィルと演奏するにあたっての思いは、4月に仙台フィルのホームページに寄せたメッセージでお伝えしたとおりです。ようやく、仙台フィルとともにお客様をお迎えして演奏できることを心より嬉しく思います。

今回の演奏会に向けたリハーサルの際、私が指揮台に立つなり、団員のみなさんがハッピーバースデーを弾き始め、大変驚きました! 素敵な花束までいただき、一足早くサプライズで80歳を祝ってくださって本当に感謝しております。 コロナ禍の中、さまざまな困難がありますが、親密で温かな空気あふれる仙台フィルの皆さんと一緒に乗り越えて、素晴らしいコンサートにしたいと思っております。

飯守泰次郎

 

タイトル枠上
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おおた芸術学校付属オーケストラ「ジュネス」 特別練習会(2020年8月)
−飯守泰次郎−

タイトル枠右

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太田市民会館で集中練習
素晴らしい音響の太田市民会館で集中練習
 


飯守泰次郎です。毎年、夏のお盆の時期には群馬県太田市で開催される「ぐんまアマチュアオーケストラフェスティバル」で指揮をしてきました。今年もサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付」を演奏することがきまっていましたが、コロナ禍により、大変残念ながら開催できなくなりました。 今年は、このサマーフェスティバルの中心となっているおおた芸術学校の付属オーケストラ「ジュネス」の皆さんを対象に、非公開の「特別練習会」として、例年より短い時間に凝縮して指導することになりました。

「おおた芸術学校」は、オーケストラだけでなく、合唱、演劇まで幅広い分野で、本当の基礎をすべての子どもに伝える教育が自由な雰囲気の中で実現している、非常にユニークな組織です。大都市ではない地方都市で、自治体独自のこれほどまでにクリエイティブで充実した芸術教育が発展している例はほかにないのではないでしょうか。
ヨーロッパやスラヴ系諸国では、大都市以上に地方に音楽が息づいています。日本はどうしても大都市偏重の傾向から抜け切れていない中で、清水聖義市長は長い視野で将来を見通して子供たちの教育を重視し、芸術文化およびスポーツの発展に大変情熱を注いでおられます。
おおた芸術学校の優れた実績は大きな注目を集め、同様な組織を作る後続の自治体も出てきています。

太田市は厳しい暑さでも知られており、近年はフェスティバルの時期になると40度近い気温が続きます。 満州生まれで寒さには強くても暑さが苦手な私にとっては厳しい気候条件ですが、それでも子どもたちの毎年のめざましい成長が楽しく、気付けば約20年にわたって毎夏このサマーフェスティバルを指揮してきました。

例年ならば優秀な講師陣が演奏に加わって皆さんを導いてくださっていたところを、今年は弦のトップを始めほぼ子どもたちだけでオーケストラを構成しています。これまでのサマーフェスティバルではベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、ドヴォルジャーク、ショスタコーヴィチの交響曲、バルトーク、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」“前奏曲と愛の死”に至るまで、演奏に際して精神的な成熟が求められる作品も数多く演奏してきましたが、そのたびに子どもたちの理解力、想像力が非常に素晴らしいことに驚かされてきました。

今回のサン=サーンス「オルガン付」も、練習してきた通りに自分のパートだけをただ必死に演奏するのではなく、周囲の音に耳を澄まして聴きあい、一緒に音を出すことなどを繰り返し練習しています。

オーケストラでひとつの場を共有し一緒に演奏することの喜びは、コロナ禍でより一層の重みをもっています。 子どもたちを日頃から支えてくださるご家庭の皆様や事務局に見守られて、無観客であっても集中して一緒に音楽した体験は必ず皆さんの未来に繋がるのです。 短い期間ではありますが、大きく成長した演奏をしてくれることを期待しています。

飯守泰次郎

 

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フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2020
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(8/7)によせて
−飯守泰次郎−

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コンマス戸澤哲夫さん、音楽ジャーナリスト池田卓夫さんと
コンサートマスターの戸澤哲夫さん、プレトーク担当の音楽ジャーナリスト池田卓夫さんと
 

リハーサルの様子
リハーサルの様子
 

飯守泰次郎です。 8/7は、ミューザ川崎シンフォニーホールで開催中の「フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2020」に東京シティ・フィルと共に出演致します。

このコロナ禍の中、当初予定のブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」をお聴きいただけることを大変嬉しく思っております。ミューザ川崎シンフォニーホールとオーケストラの事務局、ステージ・スタッフはじめ、 この公演を実現するために献身的に尽力してくださる皆様に深く感謝しております。
私と東京シティ・フィルが長く積み重ねて培ってきたレパートリーの中でも、ブルックナーは大きな柱のひとつです。特にこの第4番は、私と東京シティ・フィルの数多いディスコグラフィーの最初のCDとなったレパートリーであり、年月を経ていま新鮮な気持ちでこの名曲に共に取り組めること幸せに思います。

プログラムの前半は、ワーグナーの「タンホイザー」序曲です。ブルックナーと並んで大きなオーケストラ編成を必要とするワーグナーは、もうしばらく演奏されていないのではないでしょうか。 日本国内だけでなく今年は、第二次世界大戦による中断を除けば毎年開催されてきたバイロイト音楽祭も中止となりました。再びワーグナーが各地で上演される日が戻ってくることを祈りながら、演奏したいと思います。

このコンサートはすでに全席完売とのことで、明日ミューザ川崎シンフォニーホールにお越しくださるすべてのお客様に御礼を申し上げます。 ホールにお越しにならないお客様も、ぜひオンライン鑑賞券でお楽しみいただければと思います。

飯守泰次郎

 

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大阪フィルハーモニー交響楽団第540回定期演奏会(2020/7/22、23)に向けて

−飯守泰次郎−

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コンマス須山暢大さん、チェロトップ花崎薫さんと
終演後に大阪フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターの須山暢大さん、チェロトップの花崎薫さんと
(写真提供:大阪フィルハーモニー交響楽団)
 

リハーサルの様子
リハーサルの様子
 

飯守泰次郎です。このホームページのNEWSですでにお知らせした通り、大阪フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会(7/22、23フェスティバルホール)を指揮することになり、連日大阪でリハーサル中です。

プログラムは、モーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」とブルックナーの交響曲第6番イ長調です。ブルックナーの交響曲の前にモーツァルト、という組み合わせは、最も相性のよい組み合わせだと思います。

ブルックナーの交響曲というと「ロマンティック」、5番、7番、8番、9番などが特に人気があり、6番は演奏機会が少ないのですが、ブルックナーの様々な魅力が美しい織物のようにお楽しみいただける素晴らしい作品です。
イ長調で、第1楽章のテーマは長調と短調がまざって哀愁を帯びており、楽しげな狩を思わせる楽想にもどこか憂愁が感じられますが、フィナーレは堂々とポジティブに締めくくられます。

大阪フィルとは近年もベートーヴェンの交響曲などでご一緒していますが、定期演奏会、しかもブルックナーで共演するのは初めてです。
感染症対策が求められる現在、ブルックナーにふさわしい大編成のオーケストラが実現できるのはフェスティバルホールの舞台に十分な広さがあるおかげです。弦楽器は1人1台の譜面台で、本来であれば2人で1つの譜面台を共有してプルトのアンサンブルを構成する2人組の間の距離が遠くなり、管楽器もスペースを広めに取っているため、従来とは異なる感覚にも慣れる必要があります。

ブルックナーの交響曲の醍醐味の1つは、オーケストラが1つの巨大なオルガンであるかのように1つの楽器として一体化する響きであり、フェスティバルホールでこの新しい設置で良い響きを出せるよう、大阪フィルの皆さんとともに力を尽くしています。

フェスティバルホールで、皆様のお越しをお待ちしております。

飯守泰次郎

 

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「瞬間の顔」〜山岸伸さんとの写真撮影

−飯守泰次郎−

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山岸伸さんと
「瞬間の顔」撮影を終えて 山岸伸さんと
 

なごやかな撮影風景
なごやかな撮影風景
 

飯守泰次郎です。 カメラマンの山岸伸氏に撮影していただいた私の写真が展示される 「山岸 伸 写真展『瞬間の顔 Vol. 12』」が、間もなくオリンパスギャラリー東京で、続いてオリンパスギャラリー大阪で開催されます。

山岸さんは、写真家として大変ご活躍されていらっしゃいますが、本当に気さくなお人柄です。 この撮影の時が初対面だったにも関わらず、雑談を交えながら非常にリラックスした雰囲気で撮ってくださいました。

写真撮影となると撮られる側の私もどうしても身構えてしまいがちですが、山岸さんとの撮影ではそのようなことがなく、自然な表情の写真を撮ってくださいました。 そのうちの2枚をこのホームページのトップでも先日のリニューアルから使わせていただいていますが、写真展という特別な空間でご覧いただくことで、山岸さんの写真の魅力をよりお感じいただけるのではないかと思います。 ぜひ会場に足をお運びいただければと思います。

飯守泰次郎

 

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東京交響楽団第681回定期および川崎定期第76回を終えて

−飯守泰次郎−

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田部京子さんと
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番を終えて 田部京子さんと〜ソーシャル・ディスタンシング!
 

コンマス 水谷晃さんと
東京交響楽団コンサートマスター 水谷晃さんと
 

飯守泰次郎です。 おかげさまで東京交響楽団の定期演奏会2公演(6/26サントリーホール、6/28ミューザ川崎シンフォニーホール)を無事に終えることができました。
ご来場くださった皆様、また ニコニコチャンネル「ニコニコ東京交響楽団(ニコ響)」による配信を通じてご視聴くださった14,000人以上の皆様、どうもありがとうございました。ニコ響による配信は7/5まで視聴可能とのことですので、遠方および様々なご事情やご懸念でご来場いただけなかった皆様にもぜひご覧いただければと思います。

約4ヶ月ぶりのコンサート、しかもマスクをして出演するというのは私も初めてのことでしたが、東京交響楽団の楽員の皆さんが本当に頑張ってくださいました。1席ずつ空席をはさんで市松模様に客席を埋めてくださったお客さまも、本当に集中して聴いてくださっていることが舞台にもひしひしと伝わってきました。

誰も経験したことのない状況で、非常に特別な雰囲気の中でのコンサートでした。ホワイエ、客席から楽屋に至るまで、ソーシャルディスタンシングを始めとしてオーケストラの事務局の方々もホールの方々も細心の注意を払われていて、私も演奏に集中することができ、深く感謝しております。

これから日本全国のオーケストラも、それぞれの検討と熟慮を重ねた上で順次演奏活動を再開していく段階に入っております。皆様もぜひコンサートホールにお運びいただければと願っております。

飯守泰次郎

 

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東京交響楽団第681回定期(6/26サントリーホール) および
川崎定期第76回(6/28ミューザ川崎シンフォニーホール)に向けて

−飯守泰次郎−

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ミューザ川崎シンフォニーホールでのリハーサル
ミューザ川崎シンフォニーホールでのリハーサル

飯守泰次郎です。 先日このホームページのNEWSでお知らせの通り、東京交響楽団の今月の定期演奏会(6/26サントリーホール、および6/28ミューザ川崎シンフォニーホールの計2公演) を指揮することになりました。

このたびのコロナ禍により、私たちの想像もしなかった事が次々に起こり、世界中のオーケストラが長い活動休止を余儀なくされてまいりましたが、 ようやく新たなリハーサルの日を迎えることができました。 舞台のセッティングを始め、楽屋から客席に至るまで徹底した準備と対策をしてこの日に臨んでくださっている 東京交響楽団とミューザ川崎シンフォニーホールの皆様に深く感謝しております。

今回のプログラムは前半2曲がベートーヴェンの作品で「プロメテウスの創造物」序曲とピアノ協奏曲第3番ハ短調、後半はメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」という、古典派〜初期ロマン派の王道ともいえる素晴らしいプログラムです。 協奏曲のソリストには、これまでもベートーヴェンを始めとして数多く共演している田部京子さんをお迎えでき、とても嬉しく思います。

舞台の上のオーケストラの配置は、周到な検討と考慮を重ねた結果、もちろん従来よりは奏者間の空間を少し広く取ってはいますが、 リハーサルをしている上で音楽的な支障は特に感じられません。 これまでもそうであったように、オーケストラの編成とホールの響きの中で良いバランスを作り、作品の内容を掘り下げてお伝えできるように力を尽くしております。
東京交響楽団の楽員の皆さんも、待ち望んだリハーサル再開を迎えて実に生き生きと演奏してくださっています。

6/26はサントリーホールで、そして6/28はミューザ川崎シンフォニーホールで、皆様にお目に掛かれることを心より楽しみにしております。遠方の方やホールにいらっしゃることに懸念がおありの方も、6/28の公演はニコニコチャンネル「ニコニコ東京交響楽団(ニコ響)」開設記念として無料ライブ配信される予定ですので、ぜひご視聴いただければと思います。

周到にセッティングされた舞台でリハーサル
周到にセッティングされた舞台でリハーサル
 

飯守泰次郎

※当2公演のチケット販売は終了しました。当日券の販売はございません。

 


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追悼
期待のワーグナー・テノール 二塚直紀さんの急逝を悼んで

−飯守泰次郎−

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Skypeでオランダとディスカッション
二塚直紀さん〜2016年7月 関西フィル「トリスタンとイゾルデ」第3幕 トリスタン役
 

飯守泰次郎です。コロナ禍でコンサートが軒並み中止になる直前の今年2/22、私が指揮した東京シティ・フィルの定期演奏会「ミサ・ソレムニス」で素晴らしいテノール・ソロを歌ってくださったばかりの二塚直紀さんが、4月23日に急逝されました。あまりにも突然の訃報であり、言葉を失うほかありませんでした。

二塚さんの存在が最初に強く印象に残ったのは、関西フィルのドイツ・オペラ・シリーズ『ナクソス島のアリアドネ』(2005年)の舞踏教師役です。2007年の関西二期会公演でも同じ舞台教師役で共演、美しく恵まれた声質を活かしつつ、歌いながら動き回る舞踏教師役としての身のこなしも見事でした。

2011年に関西フィルで『ジークフリート』第1幕を上演することになったとき、難役ミーメを、舞踏教師をあれだけ見事に演じてくれた二塚さんにぜひお願いしたい、と思い切って彼を抜擢しました。 ミーメ役は言葉の数が非常に多く動きも激しく、しかも第1幕はほとんど出ずっぱりの大役であり、無謀ともいえる挑戦でしたが、彼は1年間かけてミーメ役に全力を注ぎ、本当に頑張ってくれました。 そして、初役にもかかわらず驚くほど立派なミーメを本番で表現してくれました。

このミーメ役での大成功が、彼が日本を代表するワーグナー歌手への道を確実に歩み始める大きなきっかけのひとつだったかと思います。
そして2016年の関西フィル『トリスタンとイゾルデ』第3幕、2019年にも新交響楽団で『トリスタンとイゾルデ』(抜粋・演奏会形式)で見事なトリスタンを歌ってくれました。 今年も2月のシティ・フィルに続いて9月には仙台フィルでも「ミサ・ソレムニス」を歌ってもらう予定でしたし、 中止になってしまいましたが5/30の大阪国際フェスティバルではジークフリート役の招聘歌手ミカエル・ヴェイニウスさんのカヴァーを依頼していました。

日本でこれだけワーグナーが歌えるテノール歌手はごく少数で、私だけでなく音楽界のすべても聴衆も、彼にどれほど期待していたことでしょう。 いよいよ、これからはカヴァーでなく本役でジークフリートを歌っていこう、という時期が熟した時に、その道が突然閉ざされた彼の無念は計り知れません。これから日本全国で彼に重要な役をたくさん歌ってもらえる、と思っていた矢先の突然のご逝去で、私も本当に悲しく残念でなりません。

「びわ湖ホール四大テノール」としても活躍し、ファンのみならず同僚からも深く愛された彼の姿を、6/1までの限定公開でびわ湖ホールのYouTubeからご覧いただけるとのことです。 また、彼と一緒に歌ってきたびわ湖ホール声楽アンサンブルの皆さんが彼に捧げる歌(ピアノ伴奏は沼尻竜典さん)も公開され、動画の後半では彼の様々な舞台姿がご覧いただけます。
彼の歌唱をご存じのかたも、まだご存じでなかったかたも、ぜひご覧いただきたいと思います。

 

飯守泰次郎

 

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〜2020年4月 新型コロナ危機の中で〜

−飯守泰次郎−

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Skypeでオランダとディスカッション
Skypeでオランダとディスカッション
 

飯守泰次郎です。猛威をふるう新型コロナウィルスに苦しむすべての方に、お見舞いを申し上げます。医療の最前線で闘ってくださる皆様、様々な現場で私たちの生活を支えてくださっている皆様が守られ、日常が失われて不安あるいは絶望の中におられる方々に1日でも早く希望がもたらされることをお祈り致します。

予定されていたコンサートやリハーサルが次々にキャンセルになっていますが、私たち音楽家もこの試練を乗り越え、芸術の世界がより深いものになることを願ってやみません。

私自身、今年で80歳という高齢になり、今はとにかく養生に努めておりますが、それと同時に、オペラや交響曲について旧知の音楽学者のMaarten Zweers氏との研究を再開しております。
この仕事は、私がコンサートで忙しくて長らく中断していたのですが、いまは日本とオランダをSkype動画でつなぐことができるので、このところ連日のようにブラームスの交響曲について彼と議論しています。

Zweers氏の研究は大変徹底したもので、すでに4日間議論していますが、いまだにブラームスの交響曲第1番の第1楽章が終わりません。交響曲4曲を終わる頃にはこの世界的なコロナ危機もきっと収束している、と思えるほどです。彼との研究は尽きることがなく、私の音楽をさらに深く、熟成させてくれます。コンサートが再開できた暁には、より深化した音楽をお聴かせできると確信しています。

偉大な芸術作品は、人類と地球の未来に対する叡智を示してくれます。そして、変えられないと思っていたことを今こそ思いきって変えていくことが、この危機を乗り越えて新しい時代を切り拓くことにつながる、と私は思っています。
皆様とコンサートホールで再びお会いできる日を、心から待ち望んでおります。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィル定期「ミサ・ソレムニス」(2020/2/22)にむけて・その2

−飯守泰次郎−

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終演直後 ソリストの皆さんと
終演直後 ソリストの皆さんと
 

東京シティ・フィル・コーアとのリハーサル(2月)
ティアラこうとうでのリハーサル

飯守泰次郎です。2/22の東京シティ・フィル第331回定期演奏会「ミサ・ソレムニス」に向けたリハーサルも大詰めを迎えています。

ベートーヴェンといえば、クラシックの作曲家として最もよく知られた存在です。 「英雄」、「運命」、「田園」、交響曲第7番、第九を始めとする名曲がクラシック音楽の歴史のひとつの頂点であることは疑いがありません。
しかし、「ミサ・ソレムニス」のスコアを読み、この大作を演奏していると、まさに生身のベートーヴェンに語り掛けられているように感じられてなりません。

生身の彼は、数十回も引っ越しを余儀なくされ、耳の病気、家族の問題、経済的な問題等、現実的な苦悩に満ちた人生を 送りました。それでも、人類の高貴な理想を信じて追求し、それを音楽で人々に伝えようと自分の体を投げうつかのように作曲し続けたのです。

その彼のすべてが「ミサ・ソレムニス」にあますところなく表現されているのです。 人間の罪の深さから、天上の神に至るまでの両極を、これほどはっきりと表現し尽くした作品はほかにないのではないか、と思うほどです。

東京シティ・フィル・コーアと東京シティ・フィルとは以前、2009年にこの作品を共演しました。今回もヴェテランのソリストの皆さんをお迎えし、10年の年月を経てさらに深く掘り下げた演奏をすべく、一丸となって取り組んでおります。

第九と同じ時期に作曲されたベートーヴェン後期の最も偉大で深遠な宗教作品「ミサ・ソレムニス」の内容を、皆様に深くお伝えするコンサートにしたいと思います。明日、オペラシティでお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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仙台フィルハーモニー管弦楽団
第334回定期演奏会(2020/2/14,15)によせて

−飯守泰次郎−

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写真提供=仙台フィルハーモニー管弦楽団
2/15 ブラームス:交響曲第1番 (日立システムズホール仙台) 写真提供=仙台フィルハーモニー管弦楽団
 

飯守泰次郎です。2/14と15の両日は、仙台フィルの定期演奏会を指揮いたします。プログラムの前半は、常任指揮者就任以来の柱として継続して取り組んでいるベートーヴェンで、今回は交響曲第8番です。 そして後半は、ブラームスの交響曲第1番です。

ベートーヴェンの交響曲第8番は、ヘ長調という特別な魅力のある調性で、しかもベートーヴェンならではのユーモアと明るい側面が表れており、彼の交響曲の中で私も特に愛着を感じる作品です。昨年末、“ベートーヴェン的な、あまりにベートーヴェン的な”というテーマで「音楽の友」誌のインタビューを受けた際にも、この交響曲について言及いたしました(掲載される2020年3月号は2/18発売予定です)。

一方、ブラームスの交響曲第1番は、ベートーヴェンの9つの交響曲に続くドイツの交響曲という重圧に苦しんだブラームスが、20年もの年月をかけてついに書き上げた作品です。ハ短調で始まりハ長調の圧倒的な勝利で終わる、というまさに「苦悩を通して歓喜へ」というベートーヴェンを継承する作品であると同時に、その後の後期ロマン派以降への道を切り拓いたブラームスならではの偉大な交響曲です。

今回も、仙台フィルの定期演奏会場である日立システムズホールの美しい響きとこれらの交響曲に最も適している対抗配置(第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが両翼に相対する配置)で、コントラバスはオーケストラの奥に横一列に並ぶスタイルで演奏いたします。この配置は、このホールと相性が良く、仙台フィルならではのサウンドをぜひお楽しみいただければと思います。
皆様のお越しを、日立システムズホールで心よりお待ちしております。

 

飯守泰次郎

 

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東京シティ・フィル定期「ミサ・ソレムニス」(2020/2/22)にむけて

−飯守泰次郎−

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東京シティ・フィル・コーアとのリハーサル(2月)
東京シティ・フィル・コーアとのリハーサル(2月)

飯守泰次郎です。2/22の東京シティ・フィル第331回定期演奏会で、ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」を演奏します。この演奏会に向けて東京シティ・フィル・コーアは、昨年の5月から長い練習期間を積み重ね、先月からは私とのリハーサルで本番に向けてさらに集中した練習をしています。

「ミサ・ソレムニス」が作曲されたのは「第九」と同じ頃ですが、作品としては大きく異なっています。 交響曲という分野を究めたベートーヴェンが、一方で構想を長年温め続けていた宗教音楽であり、それだけにいっそう、内容も深く哲学的です。

「キリエ」「グロリア」「クレド」「サンクトゥス」「アニュス・ディ」の5曲で構成されていますが、ソリストのみの曲がなく、どの曲にも合唱が登場するので歌い続ける部分が長く、合唱の最高音も第九よりさらに1度高いなど、合唱団にとって大変難しい作品でもあります。

東京シティ・フィルの専属合唱団として発足して来年には20年目を迎えるシティ・フィル・コーアとは、2009年にも「ミサ・ソレムニス」を演奏しました。オーケストラと合唱団が深いかかわりを重ねてきた今、ふたたびこの偉大な作品でご一緒できることを私も大変楽しみにしています。皆様、2/22にはぜひ、東京オペラシティでお会いしましょう!

東京シティ・フィル・コーアとのリハーサル(1月)
東京シティ・フィル・コーアとのリハーサル(1月)
 

飯守泰次郎

 

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追悼
ハリー・クプファー氏〜一切の妥協を許さない姿勢

−飯守泰次郎−

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ハリー・クプファーと『パルジファル』稽古時に
『パルジファル』稽古時(2014年9月 新国立劇場客席にて)

飯守泰次郎です。2020年の年初、ハリー・クプファー氏の訃報に接しました。 クプファー氏とは、1970〜90年代にバイロイト音楽祭でもご一緒していましたが、2014年に新国立劇場で『パルジファル』を演出してくださったのが、 なんといっても素晴らしい思い出です。 新国立劇場の舞台機構を最大限に活用し、一瞬の隙もない、壮大な演出をしてくださいました。

氏は、よく知られているとおり、リハーサルの際も一切の妥協を許さない姿勢で臨まれ、歌手、スタッフもただならぬ緊張のなかで公演に向かって一丸となり、素晴らしい舞台を作り上げることができました。

現代の風潮は、なごやかに仕事をすることを重んじる傾向にあるような気がしますが、クプファー氏と一緒に厳しい仕事を出来たことは、私にとって、まさにかけがえのない宝でした。

氏のご冥福を心よりお祈りいたします。

新国立劇場『パルジファル』公演初日(2014/10/2)
新国立劇場『パルジファル』公演初日(2014/10/2)
 

飯守泰次郎

 

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「音楽の花束〜広響名曲コンサート〜冬」(2020/2/2)によせて

−飯守泰次郎−

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假屋崎省吾さんと大江馨さんとお花
春を先取りするお花を活けてくださった假屋崎省吾さんと、ソリスト大江馨さんと

飯守泰次郎です。2/2の広島交響楽団名曲コンサートのために、広島に来ております。

広響とは1990年代に定期演奏会で3回共演して以来、27年ぶりのコンサートです。今回のプログラムは、 ウェーバーの歌劇『オイリアンテ』序曲に続いて、ブラームスのヴァイオリン協奏曲、そしてドヴォルザークの「新世界」という、まさに名曲揃いです。

久し振りに広響とご一緒して、なつかしい顔ぶれに新しいメンバーが加わって非常に生き生きとしたオーケストラに成長していることがとても嬉しく、これからもますます発展していくオーケストラだと思います。 ソリストの大江馨さんはとても若々しくフレッシュなヴァイオリニストで、明日のコンサートが私も楽しみです。

今回のコンサートは「音楽の花束」というタイトルのとおり、華道家の假屋崎省吾さんがナビゲーターを務めてくださり、季節のお花とお話とともに音楽を楽しんでいただけるとのことで、みなさまのお越しを広島国際会議場フェニックスホールにてお待ちしております。
終演後のカーテンコール
終演後のカーテンコール
ゲストコンサートマスターの山口裕之さんと
ゲストコンサートマスターを務めてくださった山口裕之さんと、終演後に
 

飯守泰次郎

 

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群馬交響楽団第48回東毛定期演奏会(2020/1/25)
および 第554回定期演奏会(1/26)によせて

−飯守泰次郎−

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1/25 東毛定期(太田市民会館)
1/25 東毛定期(太田市民会館)
 

竹澤恭子さんと
2日連続のブラームスを終えて竹澤恭子さんと
(1/26 高崎芸術劇場)

飯守泰次郎です。群馬交響楽団とのリハーサルで、高崎に滞在しております。1/25(土)が東毛定期演奏会(太田市民会館)、1/26(日)が第554回定期演奏会(高崎芸術劇場・大劇場)、という2日間連続のコンサートです。

今回はブラームスのみ、しかもヴァイオリン協奏曲と交響曲第2番、共にニ長調という組み合わせが素晴らしいプログラムで、思い切ってブラームスに集中できることを大変嬉しく思います。
ヴァイオリン協奏曲のソリス トには竹澤恭子さんをお迎えしておりますので、この名協奏曲を最高にお楽しみいただけると思います。

群馬交響楽団とは、もう長いこと定期的にご一緒してまいりましたが、太田市民会館での共演は初めてです。 さらに1/26は、昨秋オープンしたばかりの高崎芸術劇場大劇場での定期演奏会です。いずれのホールも、音響にも非常に配慮されて機能的に設計されており、私も大変楽しみです。皆様のお越しをお待ちしております。

ネーム入り特製「群響だるま」
ダルマは群響の本拠地・高崎の名産品〜ネーム入り特製「群響だるま」

 
飯守泰次郎
 

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新交響楽団第248回演奏会(2020/1/19)によせて

−飯守泰次郎−

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ゲネプロの様子
ゲネプロの様子

飯守泰次郎です。2020年を迎え、今年もこのHPで皆様に新年のご挨拶ができることを幸せに思います。 昨年末は公演降板で皆様に大変ご心配をおかけしました。年末年始に養生に努め、お蔭様で本日1/19は新交響楽団とのコンサートです。

今回のコンサートは、前半がモーツァルトの歌劇『魔笛』序曲とハイドンの交響曲第104番「ロンドン」、後半はチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」、という名曲プログラムです。
新響は大編成のオーケストラで、これまでブルックナー、ワーグナー、マーラーなど大曲を数多く一緒に演奏してきましたが、今回の特に前半2曲のような古典派のプログラムは久し振りです。

モーツァルト、ハイドンであっても弦楽器の人数を減らさずに演奏するのが新響らしさ、ということなので、古典派のバランスや音色にも配慮して練習を重ねてきました。
一方、後半のチャイコフスキー、特に「悲愴」は新響の伝統的なレパートリーのひとつでありながら取り上げるのは久し振りだそうで、私も新響との新鮮なチャイコフスキーを楽しみにしています。 皆様のお越しを、東京芸術劇場でお待ちしております。
 

飯守泰次郎

 
 
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